あなたしか居ないっ
初夜
ずるずると引きずられて
既に季吏の家の前に。
ガチャ─
鍵を開けて中に入る。
「あの、まじで今日…」
(Hするの…?まだ心の準備ってもんがあ…)
不安な目で季吏を見ると、
「今日、なんだよ?」
と、意地悪な顔でこっちに目を向けてくる。
「だから…その、」
(そんな恥ずかしいこと口に出して言えない…)
「はぁ~。疲れた。俺先シャワー浴びてくるわ。」
「っ!?!?」
そう言うとスタスタと風呂場へと消えていった。
「え~……。」
あたし、どうすればいいのよ。