あなたしか居ないっ
どこまでも強引な季吏に引っ張られて軽々と部屋に引きずり込まれる。
すると両肩を掴まれ、下に押された。
ドスンとベッドの端に座らされる。
(何すんの…?)
ちょっとすると季吏がギシッとベッドに乗り、あたしの後ろに座った。
「えっ?季吏…」
「黙って。」
「はい。」
………………。
なんだよこいつ!さっきから黙れ黙れって!
そんなことを考えて居ると目の前をキラっとしたものが通った。
首にひやっとする感触。
「えっ…これって。」
首元にはハート型のネックレスがあった。
「メリークリスマス。」
「えっ。これだけのために?」
「じつは部屋出たときに忘れてきちゃって、どーしてもお前の首につけてやりたかったからさ。」
そう言ってはにかんだ笑顔を見せた。