あなたしか居ないっ

PM7:30

お祭り会場に到着


「うわー凄い人だねー」

「ああ、予想以上にな。」


あっまた顔がうんざりしている。



焼きそば…たこ焼き…わたがし…ホットドッグ

色んなものに目移りする。


「あっ希吏!かき氷!」


希吏の腕を引っ張る。

「あー分かったって。」

かき氷1個300円
イチゴ、ブルー・ハワイ、メロン、レモン、宇治、抹茶



「んーとねえ…イチゴにしよ!」

「おじさん、イチゴとメロン」

希吏がスッとお金をだしていた。





「えっ?払うよ。」


「300円くらいいいし。」

(えっ…でも……いや、普通のカップルは…大体こうなのか??)

「じゃ…あゴチになります。」

「ぷっ。ゴチになりますって関取じゃねえんだから」

クスクスと笑い「ほら」とあたしにかき氷を渡した。

「ありがとう…。」


男の子に奢られたことがないから戸惑ってしまう。

自分の理想論を今まで語ってきたけど、
あたしの理想論はやっぱり割り勘だった。


なんかこそばゆい
のと同時に罪悪感。



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