あなたしか居ないっ
あいつわココアを取り出しながら

チラっと目だけこちらに配った。


「…ん?俺?」


うんしょと言いうように

立ち上がったあいつわ

顔をグイっと近づけてきた。


「っ…?!なっ何よ。。。」




「名前わさ。聞いた方から名乗るもんでしょ。普通。」



「え!?あ…ああ、れい。夏木麗衣!………です。」


語尾が小さくなっていく。



じっと見つめられて気まずいのに目を離せない。




「ふ~ん…。麗衣…ね。」


からかうような笑みを向けてきたあいつ。




ドキンと胸が鳴る。



どんな顔をしてても様になっている。


目を瞑りたくても瞑れない。

もう完全にあの瞳に吸い込まれてしまった。

それだけあいつの顔わ悔しいけどかっこよかった。


気まずさゆえに話をそらした。



「そ…それで!そっちわ?名前、何ていうの?」



どぎまぎしつつそう聞いてみた。




「んあー。俺?俺の名前ねー。希吏」

< 19 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop