あなたしか居ないっ



「き…り?」


「っそ。」


「それってえ名前?」


「ああ。名字わ笹川。」

「ささが、わ─。」


ふーん。

そんな感じがした。

名前からしてキリッとしてそうだもん。


などと意味の分からない納得の仕方をしていた。



そんなとき悪寒に襲われたあたしわ

思わずくしゃみがでた。

「は─ハクション!」


希吏わ呆れたような優しい笑みで

「おいおい大丈夫かよ。そんな薄着だからくしゃみがでるんだろー。」


と言いつつ巻いていた、自分のマフラーを

私の首に巻き付けた。

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