あなたしか居ないっ
バスを降りたあとも希吏わ私を追い越して
スタスタと歩いて行ってしまう。
前のような事になってわいけない。
ここで諦めちゃいけない。
「ねえ…。」
一度立ち止まる希吏だが直ぐにまた歩き出した。
「あ、ねえ…ねえってば!」
必死で希吏の足を止めさせようと、軽く小走りする。
「…なんだよ。」
呆れ返っているように
こちらに振り返る。
「あっ…いや、その…」
話す内容を決めていなかったから、
言葉につまる。
「…用ないならもう行くけど。」
ピシャリと全面拒否の希吏。
「あ…まっ待って!!あのさ………なんで避けられなきゃいけないの?」
「は…?」
「彼女いるか聞いただけなのに…なんで希吏に避けられなきゃいけないのかって聞いてんの!!」
私わ不安の要因をぶちまけた。
「いや…別に避けてるつもりわないけど」
「避けてんじゃん…。おもいっきし。」
「え…」
不安をぶちまけたらなんだか涙が出てきた。
「え!?何で泣くんだよ。」
「泣いてないし。」
「いや、充分泣いてますけど。」
急にしんとしてしまう。
「あ、あたし帰る!!」