あなたしか居ないっ
しばらくすると、希吏がお茶を持ってきた。
「あ…ぁりがとぅ。。。」
初めと終わりの語尾が小さくなってしまった。
「んで…、俺わ別にお前の事避けてるわけじゃねえから。」
「じゃあなんで?最近名前でよんだりもしないし。」
「……何でだろうな?多分……似てんだよ。アイツと。」
「あい…つ?アイツって?」
すると希吏わ昔の事を静かに語り出した。
中学2年の頃希吏わ、
その時から既に容姿において、一目置かれる存在だった。
全ての女子が希吏を意識していて。。。
影でファンクラブまであったとか、なんとか。
その時一人彼を何とも思わない女の子が居たそうで、
希吏わその子に引かれたんだ。
気が結構強くて、優しくて。女子ウケも男ウケもいい子だった。
それから数ヶ月、希吏から告白して
付き合うことになった。
しかしそれからというもの、
その子わ、一部の女子から嫌がらせや、イジメを受けるようになってしまったのだとか。
でも耐えて来た彼女わストレスを溜め込む子で。
それからまた数ヶ月、
『希吏くん、ごめん。もう、別れて欲しい。希吏くんとやっていく自信がないの。』
初めて見た彼女の涙に酷く傷ついたんだって。
そのときわ希吏も男のくせしてその子の前で泣いてしまったらしい。