あなたしか居ないっ
「…………だと思ってんのよ。」
「は?何?聞こえない。」
希吏が私に耳を近づけた。
「だから誰のせいだと思ってんのかって聞いてんだよ!!!!!」
「はあ!?何がだよ!?」
「だから誰のせいで泣いてるか分かってンのか?
って聞いてんだ!!!!」
「なんでそんなキレてんだよ…?」
こいつは誰のせいで泣いていて、
誰のせいでキレてるのか
分からないらしい。
「呆れた………。」
私はフッと笑った。
「ははは…」
希吏クンが苦笑いをしている。
それがまた笑けてきた。
私はしばらく壊れたように笑うと
また怒りが戻ってきた。
だから、
希吏の胸ぐらを掴んで言ってやった。
「お前のせいだ!!!!馬鹿野郎!!!!」