あなたしか居ないっ


「…………だと思ってんのよ。」



「は?何?聞こえない。」


希吏が私に耳を近づけた。



「だから誰のせいだと思ってんのかって聞いてんだよ!!!!!」


「はあ!?何がだよ!?」


「だから誰のせいで泣いてるか分かってンのか?
って聞いてんだ!!!!」




「なんでそんなキレてんだよ…?」




こいつは誰のせいで泣いていて、

誰のせいでキレてるのか
分からないらしい。




「呆れた………。」

私はフッと笑った。


「ははは…」

希吏クンが苦笑いをしている。


それがまた笑けてきた。


私はしばらく壊れたように笑うと

また怒りが戻ってきた。

だから、
希吏の胸ぐらを掴んで言ってやった。









「お前のせいだ!!!!馬鹿野郎!!!!」


< 77 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop