あなたしか居ないっ
ガタンガタンと揺れる車内は
とにかく暑い。
他の意味でも顔が熱くなる。
なぜなら…
希吏の鎖骨がっっ…
手が背中に…!
これじゃあ
どさくさ紛れに
抱き合っちゃってるじゃん!!
みたいな…
こ…香水の匂いがする……
ヤバい。
待てよ…
ん?何がヤバいんだ??
どうした!うち!自我を持て自我を!!
「麗衣大丈夫か?」
ハッ!
「だ、大丈夫。何とか、」
それより顔近い。
「次で降りるぞ。」
「分かった…。」
それより顔近い!!
次の駅になり、
電車が止まって扉が開いた。
希吏は私の手をとり、強引に電車から降りた。