天使のしずく
「カナダは?」
「行く
逃げるのも
たまには
いいでしょ?」
「あれ?
ゆりとあいり
来てたの?
退院祝い?!」
「はいこれ
プレゼント」
「何?
お弁当?!」
優がキラキラ目を
輝かせる
「お母さんから」
「あいりからわ−」
優がちょっと
すねた顔をする
「優あのね
大事な話しがあるの」
優がお弁当を
ほおばりながら
首をかしげる
「別れて」
ぽかんと口を開ける
「どっきり?」
「本気」
「なんで
もう傷つくのは
嫌だから」
「あいりは
弱いからおれが
いなきゃだめだよ」
彼は弱い私を受け止めて
くれる
私が彼を受け止められていたら……
「優
また強くなったら
優んとこに
戻ってくる」