天使のしずく
私は優の
お父さんとお母さんの
お仏壇の前で
合わせていた手を
ぱっとはなす
「今何時?」
「7時40分」
「ぢゃぁ
そろそろ
いかなくちゃ」
「行ってらっしゃい」
優が手をふる
優のお父さんは
事故で
お母さんは病気で
亡くなった
ずっと一人で
寂しかっただろうな…
その事を知ってから
毎日仏壇に手を
合わせに朝ここへ
通った
バイトのない日は
毎日ほぼきていたから
半同棲状態だった
父と母が離婚してから
一人暮らしを
していたから
家に帰っても一人だし
ここが
私にとって1番安心できる場所だった