天使のしずく


「まりかっこいぃ−
彼氏にしたい」

「やだ」
真理が冷たく言う

なんだかんだ言って
1番のよき理解者

ねえまり…
いつも落ち着いた口調で
話すまりがすごくすごく
好きだったよ

まりも
傷を抱えた
天使だったんだね

でも
気付かなかった


気付いてあげれなかった


彼女は
歌が上手かった

バンドを組んでいて
ボーカルをやっていた

顔に似合わず
はかなげで
優しい声を
していたね


その声に私は
支えられてたんだよ


真理は私にとって
大きな存在で
真理にとって私は
大きな存在だった

なのに
私は彼女の傷に
気付かないで
一人ぼっち
寂しい
そんな事ばっか
考えて
悲劇のヒロインを
演じてばかりいた

真理は
いつも
こんなに
支えくれていたのに

それにさえ
気付けなかった
私って愚かな人間
もう一度彼女が
歌をうたう事が
できるならもし私がもう一度彼女のとこへ行ける強さがあるなら私はもう一度笑って


何度でもありがとうって
叫ぶのに

今も
あの頃の思い出は
真理の歌声は
私を支えてるよ
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