天使のしずく


「お母さぁぁん」

「なぁに?」

私はあれから
母と住んでいる

今のとこ全く
問題なし


ちょっと前の
私だったら
こんな幸せな毎日

想像できなかった


優がいてくれたから


でも
まだ
利人とは
向きあえないまま


あのピンクの手紙は
机にしまったまま


でも
ちゃんと
向き合えるように

頑張るよ


明日
絶対開封する


この決意は
揺るがない!!

私は思わず
ガッツポーズする


「どうしたの?
何か言いたい事あるなら
早く言ってよ−
忙しいんだから!!」

母が頬をふくらませる

多分世間からしたら
普通の会話

でもね
私にとって
こんなちょっとした
会話をできる事が


すごくすごく
大切な事なの


辛い時期もあったけど
だから気付けた


そう思えるようになったのはきっと私がちゃんと向きあえたって証拠


こうやって少しずつ
いろんな事と
向きあえたら


いいな
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