だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
― 公園 ―


こんな所に、公園なんてあったんだ…


ソコには、結構大きい敷地の公園があった。

噴水も二つ在り、芝生も良く手入れされ、その上に家族連れやカップル達がお弁当を食べたり、寝っ転がったりしている。


― 気持ちイイ ―

こんな場所が、近くにあったなんて…

私ったら、勿体無い…


噴水の近くのベンチに、私は座った。

そよそよと吹く風が、気持ち良かった。


― あっ、そうだ。飲み物買って来ようっと ―

近くの自販機を見つけ、ペットボトルのお茶を買う。

そしてまた、同じ場所のベンチに座った。


ポツポツと、一人で散歩中の男女も見られた。

― みんな、暇なんだなぁ~ ―

って、私も同じか…


そう呟いて、空を仰いだ。


久し振りに、ゆっくり太陽光を浴びた感じがする。

こんなに、気持ち良かったんだ…


時々、噴水の水しぶきが頬に当たる。


それさえも、今の私には新鮮に感じる。




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