だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
公園に来て、数時間が過ぎようとしていた。


今日も一日が、終わろうとしている。

燦々としていた太陽は西へと傾き、そのまま夕陽に変わろうとしていた。


― 帰ったら、お風呂にゆっくり入ろう ―

私はお茶を飲み干してから、立ち上がろうとした。



「あの~」

前から声を掛けられた私は、その主を見上げた。
しかし、太陽の逆光で顔が良く見えなかった。


「はい…?」

「あっ、突然スイマセン…。」

「はい…」
私は、警戒した。


「いや…。昨日も、ここに居ましたよね…、と思って」

「はい…」
相変わらず、逆光で顔が見えない。
若いのか、年寄りなのか、かっこいいのか、不細工なのか…

私はそれだけが気になって、会話が中途半端になった。


「と言っても、僕も同様に昨日もここに居ましたが…」
ハハっと笑って、頭を掻いた。


私も、苦笑いをしながら「はぁ…」と、返事をした。



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