だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
「もう、帰っちゃうの?」

後ろから、声が聞こえた。

空耳かと思いながら、声のする方へ振り返る。

「あっ…」
佐々谷圭介が、そこに立っていた。


「もしかしたら、君が居ると思ってね…」
佐々谷圭介は、恭子に人懐っこい笑顔で話し掛けた。


「あぁ…。私も…、こないだのお礼を言いたくて…」

「お礼?」

「あぁ…。あの、お茶をご馳走になったから…」

「あ~。ペットボトルの…。あれぐらいの事で、別に良いのに。もしかして、それで公園に?」

「えっ。いえ、その~。ここの公園、なんか気に入って…」

「そう。実は、僕もなんだ。ここに来ると、何か落ち着くと言うか、癒されると言うか…」

「あっ!あたしも、同じ。何か、心地好いと言うか…」

「そうそう!」
佐々谷圭介は、何度も頷いた。

「僕達、何か感性が似てるね!って、君に失礼か…ゴメン」

「いえ、そんなコトないです…」
私は、慌てて否定した。

「そう?良かった」
佐々谷圭介は、胸を撫で下ろした。



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