だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
気が付くと、私は圭介に抱き締めながら、ベッドに横になっていた。

圭介の規則正しい寝息が隣で聞こえる。
どうやら、熟睡中らしい。


さっきの悪夢が、夢かと思う位い、錯覚に囚われる。
こうして、圭介と一緒に居られる安心感。

現実逃避が出来る、一瞬だった。




あの後、私が放心状態に陥った時、圭介は電話を変わり恵と話したハズだ…


その間、私はただただテレビを見つめながら振るえていた。


フラッシュバックが、鮮明に駆け巡る。



― イヤ…

思わず、圭介をキツく抱き締める。



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