だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
葬儀会場に着くと、私達は圭介の両親に挨拶をした。

私のセイで、両親から最愛の息子を奪った。
何を言われても、構わない。
事実なのだから…。


― 何しに来た。
― 帰れ。
― お前のセイだ。
― ふざけるな。
― 呪ってやる。

そう罵られ罵倒された方が、きっと、楽になれる…

お互いに…


やり場の無い怒りは、他人の誰かより、当事者の私に向けた方が、すっきりするハズだ。

私も同様に、その方が罪の意識を背負いながら生きていける。



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