だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
「ねぇ、恭子。彼氏は?」

「な、何?いきなり…」

ヒカリが、急に話題を変え聞いてきたのだ。

「い、いないよ…」
私は、口籠りながら言った。


いないよ…。
そう、もうこの世にいない…

私が彼氏と呼べる人は…。

圭介だけ…だから…。


「あー。良かったぁ~!」
ヒカリが、嬉しそうに言った。


「な、何?それー。失礼ねっ!」
ヒカリに怒った。


「あっ、ゴメン。ゴメン。そんな意味じゃなくて…」
ヒカリは何度も何度も、私に謝った。


「それでね、恭子?明日、ヒマ?」

「え~。ヒマだけどぉ…」
私は、しぶしぶ答えた。


「良かった~!」
ヒカリが、また喜ぶ。

また…?

喜ぶか、フツー…


私は呆れて、ヒカリに何も言えなかった。




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