だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
「ねぇ、この後二人で出ない?」
一人の男が、私に耳打ちした。


私は笑って、「ヤダ」と答えた。


「イイから、出ようよ~」


「イイから、ヤダって~」
男の真似をして、断った。


「君、面白いね!」

男が怒ると思ったが、逆に笑っていた。


「そう?」
素っ気なく答える私に、男が何かを私に渡す。


…何?
と、思いながら渡されたモノを見る。


名刺か…。

「アリガト」
その場で捨てる訳にもいかず、名刺をバックにしまう。



「今度、連絡するから」
と私の耳元で囁いた、男。

そして、そのまま席を移動していった。



…今度、連絡するから…
私の耳に、まだ男の声が残っていた。


ドキッとした。

久し振りのときめきだった。


それから数時間後に、二次会が終わり、それぞれ解散したのだった。




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