だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
当日、私は時間通りに会場へ行った。
さすがに、二回も遅れて行くのはマズイと感じたからだ…。


しかし会場と言っても、一軒家にしか見えない。


よくテレビで放映されている、お金持ちのパーティーを想像させるお屋敷だった。


…場違い!?…

一瞬、そう思わせる程の豪華なお屋敷だ。



恐る恐る、ドアを開け中へ入る。


玄関口から見る光景は、まるで異空間の世界だった。

ついつい、見惚れてしまう。


しかし時間通りに来たのに、人は誰もいない。
話し声さえ聞こえなかった。


「す、すいません…」
私は堪らず、声を出して誰かを呼んだ。


私の呼び掛けに誰も応えることはなかった。



… か、帰ろっかな …
そう思ったところに、誰かが私の名前を呼んだ。





< 211 / 243 >

この作品をシェア

pagetop