だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
― もっと、キスして…

― あっ…

― ここ、いいだろ?

― いい…

― もっと…欲しい…





… 誰か いる …

私は、その声にドキドキした。

何をしているのかは、声を聞いてすぐに分かった。


… 気付かれない内に、出なきゃ …

と、立ち上がった瞬間、『オェッ!』
勢いよく戻してしまったのだ…。



何度となく込み上げる胃液は、何種類かのアルコールの味がする。


… 苦しいぃ …

しばらく吐き続けたら、少し楽になった。
ような気がした…。


涙と鼻水を、トイレットペーパーで拭う。

「あっ~!すっきりしたっ~!」



手を洗い、ついでにウガイをする。



既に、トイレには私しかいなかった。



…さっきの声、やっぱり、夢か…



「…さて、戻るかなぁ~」
ルリ子に怒られちゃう。


急いで部屋に行こうとするも、何故か、体がゆうことを利かない。


全くもって、あの酔っ払ったオッサン状態だったのだ。


千鳥足っていうのは、こういうことをいうのだろうか…

なんて、どーでもイイことを思いながら、フラフラと時間を掛け部屋に戻った。





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