だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
今週末が、急に不安になる。

楽しいハズの週末は、あのルリ子の存在を思い出す度に、私を怯えさすのだ。

― お願いだから、私に構わないでぇ…

ため息を吐いて、重い足取りで家路に向かった。




「ねぇ、もう帰っちゃうの?」


雑音にしか聞こえなかった声が、はっきり聞こえる。


― ナンパか…。いいなぁ~。っていうか、今もナンパって言うのだろうか…

私の後ろで、誰かが誰かに話しているのだろう。の声に、つい気をとられ、ぼんやり歩いていた。





< 242 / 243 >

この作品をシェア

pagetop