だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
そうこうしている内に、携帯が鳴った。

淳也からだ。


「はい…」

「恭子か?何で、電話くれなかったんだ?俺は、待ってたんだぞ」
苛立ちながら話す淳也。


「もう会社に、電話しないでって言ったハズよ?」

「恭子が、携帯の電源を切っているからだ。おまけに、折り返しの電話もしてこないなんて、どういうつもりだ!」

「もう、私達は終わったの。別れたの!だから、連絡しないで」

「俺は、別れたつもりはない。妻とは別れる。何故、恭子は分かってくれないんだ?」

「私はイヤなの!家庭を壊してまで、あなたと一緒になる事が!」

「それは、仕方のない事なんだ。恭子!俺達は、出会うのが少し遅すぎた。しかし、最愛の人に巡り会えた今、犠牲が出ても仕方のない事なんだよ」

「仕方のないコト?どこが仕方のないコトなの?もう私は、あなたを好きじゃないの。もう、あなたを忘れたいの!」
私は、泣きながら淳也に頼んだ。



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