だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!
「恭子。無理をしなくてもいいんだ。俺は、離婚をする。だから、素直に好きと言ってくれ。あの頃みたいに」

「無理じゃない。もう、本当に、あなたと別れたいの。あの頃みたいには、戻れない」

「いい加減に意地を張るな。今、撤回するなら、俺も寛大に受け止める。だから、嘘だって、今まで言った事は嘘だと言ってくれ」

「嘘じゃないわ。撤回なんかしない。本当に、別れたいの。どうして、分かってくれないの?」

「ふざけるなっ!別れるなんて、絶対に許さないからなっ!」

そう言って、電話が切れた。



どうして、分かってくれないの?

どうして、私を困らすの?


暫く、放心状態になった。

何も出来ず、何も考えれなかった…



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