だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん！
私は、会社を辞める事を決めた。

これ以上、会社に迷惑を掛けられない。

また、いつ無言電話が復活するかもしれないのを、ビクビク怯えながら過ごしたくない。
そう思ったら、心が少し軽くなった。



私は直ぐ様、上司に相談した。

上司には、正直に無言電話の事を話して退職届けを受理してもらった。

引き継ぎが済んだら、残った有給を消化して私は、そのまま会社を退職した。


引き継ぎの最中に、無言電話があった。
たまたま、私が電話に出たのだった。

「待って。切らないで。私、今日でここを辞めるの。だから、電話掛けても無駄だから。それじゃ、元気で。さよなら…」
聞いてるのか、聞いてないのか分からない電話に、私は一方的に話した。

しかし、微かに電話の奥からすすり泣く声が聞こえた。


それを最後に、淳也との関係は終わった。


後輩にも、約束通りご飯をオゴった。

後輩は、良く食べ良く飲んだ。
そして、潰れた。

後輩を家に送る道中では、何で会社を辞めるの？と、何度も管を巻いた。

その都度なだめるが、暫くして潰れてしまったのだった。



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表紙・目次

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