今宵も カクテルバー
 勝手にしゃべり、よく呑み。
大きなバックから、携帯電話を出して、
大きな声で

 「豆田さん?
 どうしたん?
 え? うん。 うん。
 ええよ。待ってるで。」

《他のお客さん、
 まだ来ていないからいいけれど。
 大きな声ね。

 それより、私の方が、
 豆田さんに早く来ていただきたい。
 太田さんの話相手してぇ。》

 ママは、営業用の笑顔で、
太田さんの話に聞き入るのでした。
 


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