届け、想い
「今度ね新しいアルバイトの子が入るらしいんだよ。」
「え!?ほんとですか!?」
「うん、良かったね。」
「はいっ!!」
アルバイトは仕事の大変さにすぐ辞めていく人たちばかり……。
今は私しかいないんだ。
パートさんもいるから、シフトがキツいとか、そういうのはない。
ただ、近い歳の子がいないから寂しかったんだ。
私は久しぶりに入ってくるアルバイトの子を考えると嬉しくて仕方がなかった。
「じゃ、明日ね。」
気が付くと家の前まで車は来ていた。
「ありがとうございました。」
そう言って私は車を降りる。
“またあした”
その一言で心が踊る。
私、こんなにも藤堂さんに恋してる。