七日間彼氏。
(あーいい匂いがする…)
そう思って由貴がそっと目を開くと目の前に愛里の顔があった
床に座り由貴が寝ているベッドの上に腕と頭ををおき寝ていたのだ
窓の外に見える空を見ていると暗くなっている
それを見て時計を見ると7時をさしていた
「先輩…起きて、下さい…」
愛里の体を微かにゆらすと愛里はピクッと肩を動かし起きた
そして背伸びをしている最中に急に動きが止まる
そして
「由貴くん大丈夫!?」
その大きな声に驚く由貴を見てごめん、と声のトーンを下げる愛里
「だいぶ楽になりました。なんか迷惑かけてしまってすんません…」
「全然いいの。私さっきお粥作ったから食べといてね」
優しく微笑み、じゃぁ帰るね無理しちゃだめだよ
と心配そうに由貴を見る
「送ります…」
立ち上がろうとしたとき
「だめ!寝てて。彼女命令なんだから」
その瞬間思いだす
─愛里が"彼女"なのは明日までなのだと
「わかりました…。気をつけて帰って下さい。何かあったらすぐ連絡してください…」
「わかった。ばいばい」
「はい、今日はありがとうございました」
由貴の耳には"ばいばい"の言葉がずっと残っていた
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