魔王さま100分の1
その服はお日様色。
黄色。

魔王さまの髪の色とあわさって栄える。

「では、着替えてきてやろう」

おまえの為に。
という意味の言葉を残して、魔王さまは席を立つ。

残りの服も抱え、地下への階段へ。

「はい、待ってますので転ばないように」
「転ぶかっ」

降り際に、また『いーっ』と歯を見せる魔王さま。

その中に、本当に微か、魔族の尖った歯が左右に一本ずつ見える。

鋭さは、子犬といい勝負。
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