魔王さま100分の1
「まあ、エルフにしては愉快そうなねーちゃんだったけどな」
「ええ、勇者と話すのが好みらしいですよ」
「それは変り種だ」
男は、ひざを叩く。
眼鏡趣味のことは黙っておこう。
「知り合いといえば、これで俺もあそこのエルフ達とは知り合いだ。次に酔っ払ったときは、なるべく殺さないように取り押さえてやる」
「お願いします。本当に」
「引き受けた」
勇者どうしの約束。
この件で、シルキスの肩に残った重荷がおりた。