魔王さま100分の1

「これ以上は、互いにつまらん話しかできんようなので戻る。元気でな」

「あっ」
「なんだ?」

「この都市に勇者は何人いるのですか?」
「うちの隊に配属されたら教えてやる」

さすがプロ。
大事な情報はくれない。

「じゃあな。志願はいつでも受付中だ」

男は手をふって部屋を出て行く。

代わって、ドアの外で待っていたのだろう、リズ、キーヤ、ネーイが入ってくる。

「こんにちわ。3人で来てしまって、空港のほうは大丈夫ですか?」

シルキスは、朗らかな笑顔で迎えた。




──魔王さまと魔族便 終わり

< 182 / 329 >

この作品をシェア

pagetop