魔王さま100分の1
「これ以上は、互いにつまらん話しかできんようなので戻る。元気でな」
「あっ」
「なんだ?」
「この都市に勇者は何人いるのですか?」
「うちの隊に配属されたら教えてやる」
さすがプロ。
大事な情報はくれない。
「じゃあな。志願はいつでも受付中だ」
男は手をふって部屋を出て行く。
代わって、ドアの外で待っていたのだろう、リズ、キーヤ、ネーイが入ってくる。
「こんにちわ。3人で来てしまって、空港のほうは大丈夫ですか?」
シルキスは、朗らかな笑顔で迎えた。
──魔王さまと魔族便 終わり