魔王さま100分の1
リズ、キーヤ、ネーイ。
3人会議。
空港内の宿舎の一室。
エルフの3人が集まっていた。
「リズ姉は、がっつき過ぎなんだよ。男でも眼鏡でも」
「今、キーヤがひどいこと言った。ひどいこと言ったよ」
「でも、今度のことは私もそう思う」
「ネーイちゃんまで、あんなに可愛がってあげてたネーイちゃんまで」
「おねーちゃんはこうして元気だけど、勇者さまがいなかったらどうなっていたか」
「ネーイ、おまえ、自然に勇者に『さま』をつけるようになったな」
「……いいじゃない」
「うん、私の教育の成果ね」
「そうか?」
「……そ、そうだよ」
「あー、でも、私、騒ぎの間のシルキスさんのこと全然覚えてない。気がついたら栗ぶつけてたし」
「あれは、ひどかったな」
「うん、ひどかった」
「うう、ごめんなさい、シルキスさん。でも帰るころにはだいたい治ってたから、いいよね」
「リズ姉の身体にべたべたさわったのは事実だしな」
「よくないよっ」
「……(じー)」
「……(じー)」
「なによ」