魔王さま100分の1

「では、ご近所が困ったときに配りましょう」

「ここまで困ったと言いに来られる者がいたならそうしよう」

「解決ですね」
「いや、全く」

「まあ、いざとなったらお祭りでもして消費するとして」

「おまえとふたりでか?」
「だめですか?」

「いい加減に、貯めすぎだと認めろ」

「すみません。貧乏育ちなので、冬前は全力で食べ物を集めないと不安で眠れないのです」

シルキスは、認めた。

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