魔王さま100分の1
シルキスがコラトに出した条件はひとつ。
自分が魔王さまを殺し終えるまで手を出さないこと。
その前の会話を遮らないこと。
シルキスに任せれば、魔王さまは命をくれる。
そういう約束だと。
「魔王さま、これは何か分かりますか?」
シルキスは魔王殺しの刀身を見せる。
「ああ、私を殺す刃だ」
「落ち着いてますね」
「言ったろ、いつか来ることだと」
「僕のせいですね。魔王さまを寝たままにしておけば、こうならなかった」
「時間の問題だ。それが本物なら、順番は必ずまわってくる」