魔王さま100分の1
「魔王さま、僕に殺されてくれますか?」
「許す」
シルキスは、小さな魔王さま越しに塔の中を見る。
7日ぶりだが荒れてはいない。
綺麗だ。
おや?テーブルの上にもう皿とカップ。
魔王さま、先に用意までしてくれたのですね。
嬉しいです。
魔力灯りの調子もいいようですね。
暴れ牛のしっぽが輝いて見えます。
そして、扉のすぐ横にはクワ。
定位置。
動かしてませんね。
いい子です。
「魔王さま、ちゃんと覚えていますよね」
シルキスは魔王さまの頭を撫でた。