魔王さま100分の1
門の外には、やはり兵士は残っていない。
シルキスは乱暴に内から門を閉めた。
「なんのつもりだ?」
コラトだった。
銃を構えて、質問してくる。
「これで僕以外、しばらく誰もここを通れません」
「応援を絶ったということか?」
「ははっ」
シルキスは、笑う。
能天気な人だ。
「その前に、コラトさん達の殲滅ですよ。町で再編されたら皆に迷惑ですから」
コラトは銃を撃った。
シルキスは斜めに走って弾をかわす。
残り戦力は、最初の半分の半分以下といったところ。
一度離れた分、隊列を組み直されて多少きついだろうが大丈夫。
シルキスは門から塔までの道を駆けていった。