魔王さま100分の1
転がり出てくるのは主に飴。
魔王さまは、小分け用の袋に好きな飴を選んで詰め直すとそれもまた鍋に詰める。
「よし、完璧だ」
シルキスの身体をほじりまわした時と同じ台詞で、鍋と閉じ、菓子が入っていた袋に入れる。
自分の治療は、水着と飴の詰め込みと同じレベルの作業だったかと思ったりしたが、
肯定されると泣いてしまいそうなので口に出さない。
着替えを済まし、この塔で最後の一杯と水を口に含んで言う。
「出ますよ、魔王さま」
「おう」
返事をする魔王さまは、いつの間にかパンをかじっていた。
たくましい。