魔王さま100分の1
シルキスが来るたびに増えていくレンガ。
で、今日は塔の入り口のすぐ脇の山が増量された。
「全部、畑に使うのか?」
「そのうち窯を作ろうかと」
「かま?火を使うやつか?」
「そうです。あの塔、窓がないから火が使えないですよね」
「塔の中では、私の魔力頼りだな」
「ええ、鍋ひとつ暖めるのに半日かかる魔王さま頼りです」
「悪かったな。魔法の使えない魔王で」
「いえいえ。で、窯を外に作ればパンとか自分で焼けますし」
「なにっ、許すっ、今すぐ作れ」
「いや、まだ窯作りは修行前で、そのレンガを買ってくるところの口ききでそのうち……」
シルキスは、半眼になっている魔王さまを見る。
「……なんです。その役立たずと言いたげな顔は」
「言いたげじゃなくて、言いたい顔だ。すぐに修行を始めろ!命令だ」
で、今日は塔の入り口のすぐ脇の山が増量された。
「全部、畑に使うのか?」
「そのうち窯を作ろうかと」
「かま?火を使うやつか?」
「そうです。あの塔、窓がないから火が使えないですよね」
「塔の中では、私の魔力頼りだな」
「ええ、鍋ひとつ暖めるのに半日かかる魔王さま頼りです」
「悪かったな。魔法の使えない魔王で」
「いえいえ。で、窯を外に作ればパンとか自分で焼けますし」
「なにっ、許すっ、今すぐ作れ」
「いや、まだ窯作りは修行前で、そのレンガを買ってくるところの口ききでそのうち……」
シルキスは、半眼になっている魔王さまを見る。
「……なんです。その役立たずと言いたげな顔は」
「言いたげじゃなくて、言いたい顔だ。すぐに修行を始めろ!命令だ」