魔王さま100分の1
では逆に。
「魔王さまが、領地の外に出たらどうするのです?」
「戦って殺す、ことになっている」
「できますか?」
シルキスは訊いた。
「できるか?」
町長さんは訊き返した。
「町長さんがくれた資料によると」
シルキスは言う。
「領内で魔王さまを殺した場合、魔王さまの力と魂は他の魔王さまのところに瞬時に移り分割前の状態に近づく、でしたね」
「だから壁の中で魔王は殺せない。壁の中が魔王の領地とされるゆえんだ」
「一方、領外ではいっさいが不明。契約外だから殺して可という説と、そもそも魔王さまとの約束事を信じるやつが馬鹿だという説が有力」
「そうだ」
「では、殺してはまずいですね。できるできないは別にして」
「魔王さまが、領地の外に出たらどうするのです?」
「戦って殺す、ことになっている」
「できますか?」
シルキスは訊いた。
「できるか?」
町長さんは訊き返した。
「町長さんがくれた資料によると」
シルキスは言う。
「領内で魔王さまを殺した場合、魔王さまの力と魂は他の魔王さまのところに瞬時に移り分割前の状態に近づく、でしたね」
「だから壁の中で魔王は殺せない。壁の中が魔王の領地とされるゆえんだ」
「一方、領外ではいっさいが不明。契約外だから殺して可という説と、そもそも魔王さまとの約束事を信じるやつが馬鹿だという説が有力」
「そうだ」
「では、殺してはまずいですね。できるできないは別にして」