魔王さま100分の1
シルキスは、スープを入れる器をテーブルに並べながら言う。

「背中の魔力石はどうですか?」
「そっちは、そろそろいいだろう。とれ」

魔王さまは、背中のリュックを少し揺らした。

魔力石とは、乾電池みたいなもの。
塔の照明や換気に使っている魔法具の動力。

魔王さまの奇跡や、一般の魔法使いの魔力で再利用可能。

炭鉱開発やダンジョン捜索に必須のアイテムなので、魔法具とセットで市場で手に入る。

「失礼します」

器を置いたシルキスは、リュックを開ける。

魔力が溜まり輝く魔力石がたくさん、

子供の遠足のお菓子とお弁当なみにつまっている。

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