魔王さま100分の1
「私は魔王だぞ。かつて最悪の死と破壊を人間どもにくれてやったモノだ」
「ですが、それは昔のこと」
「で、済むとは思わん。……だろう」
「はい」
「私の身を守っているのは、下手をすると蘇るかつての私だ。おまえはあの馬鹿の身内だから感じないかもしれないが、他の人間にとっては恐怖そのものだ」
こちらを向けと、
魔王さまはシルキスに言った。
「そもそも、そういう空気があるから、訊いているのだろう?シルキス」
「答えを、拒否します……」
「ふふふ」