銀色メモリー
「さ、もう学校に行かないと、じゃ、ママ。行って来ます」
「は~い、行ってらっしゃい♪」
玄関に向かい、靴をはく私と明に、ママは嬉しそうに手を振り、明はきちんとママに頭を下げた。
家を出た門の前には自転車が置いてあり、どう考えてもそれが明の物と判る。
「自転車?」
「ごめん、嫌だった?」
「私を後ろに乗せるつもりなら、明が自転車をこぐんでしょう? 大変なのは明じゃない。今日は暑いし」
「心配してくれるんだ。ありがとう。でも、電車じゃあまり一緒にいられないし、自転車なら聖校まで送った後、ちょっと戻れば充分学校に間に合うからね」
「え?」
明は何でもないことのように笑うけれど、聖校は東林の先にあるのだ。
つまり、わざわざ東林を通って聖校まで私を送り、引き返して東林に戻ることになる。
「そんな・・・」
「いいんだ。僕がそうしたいの。嫌になったらその時はやめさせてもらうつもりだし、あきるまで付き合ってよ」
「明・・・」
わざわざ歩いて駅まで行って、そこから電車で2つ目で降りて、また歩いて学校へ行く事を考えれば、自転車の方が距離的にも近いし、早い。
「ありがとう」
「うん、美弥大好きだよ」
困りながらも、お礼を行って送ってもらうことにした私に、明は幸せそうに笑う。
そんな明の笑顔が眩しい。
「は~い、行ってらっしゃい♪」
玄関に向かい、靴をはく私と明に、ママは嬉しそうに手を振り、明はきちんとママに頭を下げた。
家を出た門の前には自転車が置いてあり、どう考えてもそれが明の物と判る。
「自転車?」
「ごめん、嫌だった?」
「私を後ろに乗せるつもりなら、明が自転車をこぐんでしょう? 大変なのは明じゃない。今日は暑いし」
「心配してくれるんだ。ありがとう。でも、電車じゃあまり一緒にいられないし、自転車なら聖校まで送った後、ちょっと戻れば充分学校に間に合うからね」
「え?」
明は何でもないことのように笑うけれど、聖校は東林の先にあるのだ。
つまり、わざわざ東林を通って聖校まで私を送り、引き返して東林に戻ることになる。
「そんな・・・」
「いいんだ。僕がそうしたいの。嫌になったらその時はやめさせてもらうつもりだし、あきるまで付き合ってよ」
「明・・・」
わざわざ歩いて駅まで行って、そこから電車で2つ目で降りて、また歩いて学校へ行く事を考えれば、自転車の方が距離的にも近いし、早い。
「ありがとう」
「うん、美弥大好きだよ」
困りながらも、お礼を行って送ってもらうことにした私に、明は幸せそうに笑う。
そんな明の笑顔が眩しい。