だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
19.だからわたしは嘘をつく
――月曜日。
すっきりと目を覚ましたわたしは、服を着替えて部屋から出た。
瞬間。
何か空気が違う。
薄いガラスで出来た平和という代物が、ぱりんと割られた後のような不穏な空気。
「都さん、おはようございます」
ダイニングで逢った清水の顔にはわずかばかり疲れた色が浮かんでいた。
「どうしたの、清水さんっ」
思わず傍に駆け寄る。
多分、清水のパーソナルスペースを軽く侵略する程度には。
その唇に薄い苦笑を隠せない清水は、それでも後ずさることなくわたしを暖かく見下ろしてくれる。
「折角服を着替えてもらったんですが、今日は学校を休んで頂けませんか?」
冗談、って笑い飛ばしたかったんだけど。
眼鏡の奥の清水の瞳はちっとも笑っていなかった。
わたしの心臓を根こそぎ浚っていきそうな表情を、見ながらも反抗的なことを言ってしまう。
「だって、風邪、治ったよ?」
「都さんっ」
清水に向かって唇を尖らせるわたしに、背中から温度を下げそうなくらい冷たい声が聞こえてきてびくりとする。
「……おにい、ちゃん?」
月曜日の朝って言うのにぱりっとした白いスーツを着ていた。
やっぱり間違えない。何かあったんだ。
わたしと目が合って、何かが解けたような優しい笑顔をくれる。
すっきりと目を覚ましたわたしは、服を着替えて部屋から出た。
瞬間。
何か空気が違う。
薄いガラスで出来た平和という代物が、ぱりんと割られた後のような不穏な空気。
「都さん、おはようございます」
ダイニングで逢った清水の顔にはわずかばかり疲れた色が浮かんでいた。
「どうしたの、清水さんっ」
思わず傍に駆け寄る。
多分、清水のパーソナルスペースを軽く侵略する程度には。
その唇に薄い苦笑を隠せない清水は、それでも後ずさることなくわたしを暖かく見下ろしてくれる。
「折角服を着替えてもらったんですが、今日は学校を休んで頂けませんか?」
冗談、って笑い飛ばしたかったんだけど。
眼鏡の奥の清水の瞳はちっとも笑っていなかった。
わたしの心臓を根こそぎ浚っていきそうな表情を、見ながらも反抗的なことを言ってしまう。
「だって、風邪、治ったよ?」
「都さんっ」
清水に向かって唇を尖らせるわたしに、背中から温度を下げそうなくらい冷たい声が聞こえてきてびくりとする。
「……おにい、ちゃん?」
月曜日の朝って言うのにぱりっとした白いスーツを着ていた。
やっぱり間違えない。何かあったんだ。
わたしと目が合って、何かが解けたような優しい笑顔をくれる。