だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
パパはお年玉だといって、一冊の通帳をくれた。
12歳の誕生日が過ぎたら渡してくれる予定だったという、その通帳にはちょっと目が丸くなるくらい多額のお金が入っていた。
「これって、わたしの生活費?もしくは、中学校以降の学費とか?」
そう言いたくなる位の、っていうか大学を出るまでこのお金で一人で過ごせといわれても贅沢しなければおつりが出るくらいのお金がそこには入ったいた。
ゼロの数が多すぎて、ちゃんと数えないと分からなくなっちゃいそう。
パパが口許を綻ばせる。
昔から、わたしを喜ばせることが大好きなのだ。
そういうところは、多分、普通の親となんら変わらない。
……この人、変態じゃなかったら結構いい親になると思うんだけどなぁ。
「いいえ。あくまでもお小遣い。
このカードでコンビニからでもおろせるんだけど、どうする?
清水に預けておこうか?」
暗証番号をこっそり教えてくれたパパが、これまたわたしの大好きな犬のキャラクターのマスコットが入っているカードを見せてくれた。
さすがはお父様。
普段、全く逢わない割には娘の趣味を良くご存知で、と。
感心したくなるほどの念の入れよう。
きっと、このカードを扱っているっていう理由でこっちの銀行で口座を開設してくれたに違いないわ。
いえ、そうであって欲しい、と願う。
まさか、娘にこのカードを渡したいという理由で、拳銃でもつきつけて銀行を脅して無理矢理このマスコット会社の版権を買わせたなんていう話には発展しないわよね?
甘いマスクでにこやかに微笑んでいる男は、そのくらいのこと、真顔でやっちゃいそうなやっかいな人でもあるのです。
まぁ、ヤクザだから仕方がないといわれればそれまでなんだけど。
12歳の誕生日が過ぎたら渡してくれる予定だったという、その通帳にはちょっと目が丸くなるくらい多額のお金が入っていた。
「これって、わたしの生活費?もしくは、中学校以降の学費とか?」
そう言いたくなる位の、っていうか大学を出るまでこのお金で一人で過ごせといわれても贅沢しなければおつりが出るくらいのお金がそこには入ったいた。
ゼロの数が多すぎて、ちゃんと数えないと分からなくなっちゃいそう。
パパが口許を綻ばせる。
昔から、わたしを喜ばせることが大好きなのだ。
そういうところは、多分、普通の親となんら変わらない。
……この人、変態じゃなかったら結構いい親になると思うんだけどなぁ。
「いいえ。あくまでもお小遣い。
このカードでコンビニからでもおろせるんだけど、どうする?
清水に預けておこうか?」
暗証番号をこっそり教えてくれたパパが、これまたわたしの大好きな犬のキャラクターのマスコットが入っているカードを見せてくれた。
さすがはお父様。
普段、全く逢わない割には娘の趣味を良くご存知で、と。
感心したくなるほどの念の入れよう。
きっと、このカードを扱っているっていう理由でこっちの銀行で口座を開設してくれたに違いないわ。
いえ、そうであって欲しい、と願う。
まさか、娘にこのカードを渡したいという理由で、拳銃でもつきつけて銀行を脅して無理矢理このマスコット会社の版権を買わせたなんていう話には発展しないわよね?
甘いマスクでにこやかに微笑んでいる男は、そのくらいのこと、真顔でやっちゃいそうなやっかいな人でもあるのです。
まぁ、ヤクザだから仕方がないといわれればそれまでなんだけど。