だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
25.事後処理
◇大雅side◇
都さんの目の前で、暴力を見せ付けるのは好きじゃないのだけれど。
アイツが防弾チョッキを着ていたのだから仕方が無い。
と、心の中で言い訳をして、紫馬さんが抱き上げている都さんを奪い取るように受け取った。
「あ~あ、総長。
これじゃ使い物にならないじゃないですか。あっちは内臓、破裂しちゃってるし。こっちは酸素不足ですぐに内臓いかれちゃいそうだし。もう少し穏やかに殺せないもんですかねぇ」
もったいない、と。
本気のトーンで嘆いている紫馬さんには、返す言葉も無い。
人に対する視点が違いすぎて、この穴は埋められそうにもなかった。
「あ、清水。
気絶している谷田陸を家まで送っていってくれない?
他のヤツじゃ、人相悪すぎて」
「承知しました」
ポーカーフェイスを保っている清水が、丁寧に頷いて谷田陸を抱き上げた。
まだ、小柄な少年だ。
――都さんは、この子の事を本気で好きなのだろうか。
「ああ、清水。
さっきのショックで記憶は失っていると思うから、適当に言い繕っておいてくれる?」
了解、と。
紫馬さんの言葉に丁寧に頷いて、清水は硝煙と血の匂いが立ち込める倉庫から、静かな足取りで出て行った。
都さんの目の前で、暴力を見せ付けるのは好きじゃないのだけれど。
アイツが防弾チョッキを着ていたのだから仕方が無い。
と、心の中で言い訳をして、紫馬さんが抱き上げている都さんを奪い取るように受け取った。
「あ~あ、総長。
これじゃ使い物にならないじゃないですか。あっちは内臓、破裂しちゃってるし。こっちは酸素不足ですぐに内臓いかれちゃいそうだし。もう少し穏やかに殺せないもんですかねぇ」
もったいない、と。
本気のトーンで嘆いている紫馬さんには、返す言葉も無い。
人に対する視点が違いすぎて、この穴は埋められそうにもなかった。
「あ、清水。
気絶している谷田陸を家まで送っていってくれない?
他のヤツじゃ、人相悪すぎて」
「承知しました」
ポーカーフェイスを保っている清水が、丁寧に頷いて谷田陸を抱き上げた。
まだ、小柄な少年だ。
――都さんは、この子の事を本気で好きなのだろうか。
「ああ、清水。
さっきのショックで記憶は失っていると思うから、適当に言い繕っておいてくれる?」
了解、と。
紫馬さんの言葉に丁寧に頷いて、清水は硝煙と血の匂いが立ち込める倉庫から、静かな足取りで出て行った。