制服のボタン*凜花と陵弥のバレンタイン
午後の授業なんか集中出来なくて。
片肘着いて、窓越しに外を眺めていた。
寒空の下。
陵弥はまだベンチでサボってる…
クスッ…風邪ひいても知らないから…
…えっ…?
…あの娘…
中庭のベンチから起き上がった陵弥に抱き着く。
愛美ちゃん…?
陵弥は愛美ちゃんを離すと、少し掻かんで笑顔を向け頭を撫でている…
ズキッと胸に痛みが走った。
陵弥のその手は、私を撫でるんじゃないの…
屈んだ陵弥に愛美ちゃんは踵を上げ。
笑顔の陵弥にキスをした。
私は窓から目を背けた。
そのまま机に突っ伏して目を閉じた。