制服のボタン*凜花と陵弥のバレンタイン
思ってもみなかった。
疑ってるのか…なんて言われるとは。
自分でもどうしたいのかわからない。
ポロポロと溢れる涙…
「…凜花…」
陵弥が涙を拭いてくれ様とした手を。
私は振り払い部屋を飛び出した。
「凜花!」
陵弥の声も無視して。
とぼとぼと、歩いていると。
後ろから肩を叩かれた。
「凜花ちゃん陵弥のとこから今帰…り」
それは幸樹君だった。
泣いてる私を見て顔色が変わった。
「凜花ちゃん…陵弥と何かあったの?」
「…」
すると。
「凜花ちゃんがそんな顔してると、俺諦めた意味ないじゃん…」
そう言って私を抱きしめた。
私は幸樹君の腕の中で泣いてしまった。
幸樹君は何も言わずただ、私を抱きしめていてくれた。
「凜花!!」
追いかけて来た陵弥。
幸樹君の腕の中の私を見ると顔色の変わった陵弥が。
強引に幸樹君から引き離し。
「ちょっと来いッ!!」
って私の腕を掴んだ。