制服のボタン*凜花と陵弥のバレンタイン
「自分が凜花に、嘘なんかついて泣かせた癖に…
幸樹と抱き合う姿見て逆上して…俺バカだよな…」
陵弥…?
…それって妬いてるの…?
さっきまで怖い顔で怒ってた陵弥が。
優しい目をして私の涙を指で拭う。
「…ごめんな…?」
そう言って触れるだけのキスをした。
「…私も…ヒック…ごめんなさい…グズ…
陵弥の嘘に動揺して…愛美ちゃんにヤキモキ妬いたの…」
「凜花は悪くない…ごめん…だからもう泣くな…」
そう言うと。
私の涙を拭いて。
今度は深いキスをした。
ヒーターも着いていない寒い部屋の中なのに。
胸の中から温まる…
陵弥が私を温めてくれる。
「…凜花…寒いから温まろ…」
「…ぅん…」
………………
いつもは寒いこの部屋も。
今日は寒くないよ…
陵弥の温もりに包まれて…心まで温まる…