制服のボタン*凜花と陵弥のバレンタイン
陵弥の部屋に入るとヒーターのスイッチを入れる。
温風が放たれるまで陵弥とくっ着いて待つ。
「凜花の髪ずいぶん伸びたな…」
私は半年前、腰近くまであった髪をバッサリ切った。
陵弥の制服のボタンに絡まった髪。
陵弥が綺麗な髪だと言ったのに…
俺への当て付けかって言われちゃったけど…
陵弥が私の髪に指を通す。
その仕草にドキドキと加速する私の鼓動。
隣の陵弥を見上げると、目を伏せた綺麗な顔が近い。
私は引き寄せられる様に陵弥と唇を重ねる。
……ん……んっ……
「凜花…温まろ…」
陵弥が言う。
「…ぅん…」
私が小さく頷くと。
奥の部屋へ入れ扉を閉めた。
………………
「やっぱヤダ!寒ぃー!」
「…………」